
予防歯科・一般歯科
予防歯科・一般歯科
予防歯科という考え方をご存知でしょうか。歯が痛くなってから歯医者に行くのではなく、痛くなる前に受診する、定期的にプロフェッショナルなメインテナンスを受ける、セルフケアの方法を理解し、毎日のセルフケアを怠らないなど、積極的に歯を守っていく姿勢が予防歯科の特徴です。残念なことに日本は先進諸国の中でも歯に対する意識が低く、予防歯科の概念があまり浸透していません。むし歯になったり歯を失ったりすると生活の質が低下してしまい、また治療に時間と経費がかかるため、それを防ごうという考えから生まれました。生涯にわたり自分の歯を20本(歯)以上をキープすることは、食べ物を噛む役割だけではなく心身共に健康に過ごせるポイントになっていることがわかってきました。8020(ハチマル・ニイマル)運動を聞いたことはありませんか?8020運動は、厚生労働省による取り組みで80歳まで、20本(歯)を保とうという運動です。令和4年の調査では、8020達成者率は51.6%となりました。当院では、より多くの方により多くの8020達成をしていただく取り組みを行っていきます。
当院での予防歯科の中心は定期健診とセルフケア指導です。フッ素塗布や口腔内診査、歯垢や歯石の除去(PMTC)、歯磨き指導などを行います。普段の歯ブラシだけでは、歯垢や歯石を完全に取り除くことができません。また、歯ブラシだけでは磨いたつもりでも、思わぬ磨き残しがあったり、歯間ブラシやデンタルフロスの併用が必要です。当院では歯科衛生士や歯科医がお子様からご年配の方まで患者様それぞれにあった清掃器具の提案、正しいオーラルケアの指導をさせていただくことに取り組んでいます。
当院では妊婦の方への予防歯科にも徹底しています。お母さんに出産前後の歯の健康についての知識を身に着けてもらうことで、出産のリスクを減らし、お口の健康を守ることを主眼に置いています。また、出産後のお母さん、赤ちゃんへの口腔内のオーラルケアの指導を行い、母子共々のお口の中の健康をお手伝いさせていただきます。近年、妊娠中の歯周病(妊娠性歯肉炎)は、早産および低体重児出産へのリスクが高まることがわかってきました。これらは妊娠中に増加する、女性ホルモンのエストロゲンが大きく関わっているといわれています。エストロゲンが歯ぐきを形作る細胞を標的にし、また歯周病原細菌の増殖を促すことが知られています。つまりお口の中が、歯ぐきの炎症を起こしやすい環境になり、歯周病が非常に進行しやすい状況が整ってしまうのです。妊娠中は唾液の量が減ることも後押ししています。妊娠中期から後期にかけて女性ホルモンが増加するため、さらにリスクが高まります。出産とともに元には戻りますが、清潔な状態を保つことで炎症を抑えることができますので、プラークコントロールを心がけてください。歯周病は予防可能な疾患ですので、赤ちゃんのために確実な歯周病予防を行いましょう。
必要であれば出産前にむし歯や歯周病の治療をしてもらうとともに、子供に歯磨きをきちんとするなどの正しい生活習慣を身に着けてもらうよう指導します。
むし歯の初期は痛みをともなわず、自分でも気づきません。歯が欠けてしまったり痛くなったむし歯は、かなり進行していることが多く、たとえ治療しても完治は難しく、その後の歯の寿命は短くなってしまいます。
歯周病にいたっては、痛みを感じることなく進行し、気がついたら歯がグラグラして抜けそうになっていた、なんてことも珍しくありません。
予防歯科に定期的に通うことで、むし歯で痛い思いをする前に、また削る量が少ないうちに治療することができます。また歯周病の主な原因である歯石を取り除くことで、歯周病が進行しにくい状態を作り、維持することができます。
早期にむし歯を発見できることで、痛みに苦しむ前に治療を受けることができます。むし歯が大きいときは治療後に痛みを伴います。また、治療期間も比例して長くなる傾向があります。小さいむし歯は治療時の痛みもほとんど感じず、麻酔を使用しないことが大半です。費用や時間も少なくて済みます。
歯は一度失うと二度と元には戻りません。むし歯治療で歯を削ることは歯の寿命を縮めます。いかに歯を削ることなく健康な状態を長く維持するかが大事です。神経の処置をした歯は健康な歯の寿命より短くなってしまいます。歯を失えば失うほど食べられるものが減り、食事の楽しみは半減します。食事の楽しみはQOL(生活の質)において非常に重要な要素であることは言うまでもありません。そのためにも予防歯科で今ある健康な歯を守りましょう。
超高齢社会となった日本。平均寿命は85歳となり、人生100年時代に突入しています。今後の大きな課題は、介護に頼らず、自分で最低限の生活ができる「健康寿命」を延ばすことです。平均寿命と健康寿命との差は男性で約9年、女性で約12年と言われています。歯の残存本数が多いほど、健康寿命が長くなることが近年の研究で明らかになってきました。歯と健康寿命との関連は今後非常に重要な課題となっています。
健康寿命に関連し、歯の残存本数が少ない人ほど、脳の海馬や前頭葉の容積が小さくなり、認知症のリスクが高まることが分かっています。また残存本数が20本未満で、入れ歯等を入れていない高齢者は認知症のリスクが約2倍になるという研究もあります。
むし歯や歯周病の原因は歯や歯ぐきに対する細菌感染です。むし歯菌や歯周病菌は口の中だけでなく、全身の病気の発症や進行にも影響を与えます。
高齢者に多い誤嚥性肺炎は、歯周病菌が肺に侵入して発症します。また、歯周病菌の毒素により動脈硬化が引き起こされ、脳梗塞や心筋梗塞のリスクを高めます。さらに歯周病と糖尿病とは相互に悪影響を及ぼすことが分かっています。
予防歯科では仕上げに歯科衛生士によるPMCTを行います。PMCTとは専用の薬品とブラシで歯を徹底的に清掃することです。歯の表面に付着した、飲食物の着色汚れが落ち、歯も明るくつややかになり、見た目も綺麗になります。
予防歯科の定期検診は費用の負担はあるものの、年に数回ほどです。むし歯や歯周病になると治るまでに何度も通院しないといけません。むし歯や歯周病は定期検診よりも費用と時間がかかります。
また予防歯科を行うことで、歯科だけでなく全身の病気を予防することにつながり、将来的な医療費の負担も大幅に軽くなります。
歯垢(プラーク)に含まれる細菌(ミュータンス菌)は糖分やタンパク質を分解します。これがむし歯の原因です。それによって排出される酸などが、歯のエナメル質やカルシウム、リンなどの成分を溶かしてむし歯を作ります。
むし歯は以下の要素が原因と言われております
歯質は一人一人異なり、むし歯になりやすいかどうかを左右します。歯質を強化するためには、歯の再石灰化を促進するフッ化物を利用したり、だ液の分泌を促進するためによく噛んだりすることが効果的です。
キシリトールやフッ化物には、むし歯の原因となる細菌の活動を抑える働きがあります。これらを活用し、歯科医院でのメンテナンスで歯垢(プラーク)を除去していきます。
糖分の多い間食が増えると、口の中が酸性になり、むし歯になりやすい状態になります。間食を控えたり、糖分の少ないおやつを選んだり、バランスのとれた食生活を送ることを心がけましょう。
子供のむし歯予防で大切なことは下記3つです。
ミュータンス菌は、生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には存在しない細菌です。
しかし奥歯が生える1歳6ヶ月頃から、周囲の大人の唾液を介してもたらされ、数が多いほどむし歯になりやすいと言われています。
特に糖分をとる機会が増える1歳6ヶ月から、子供の歯がすべて生えそろう2歳7ヶ月頃までが一番感染しやすい時期ですので、注意が必要です。
ミュータンス菌の感染を防ぐためには、まず一番身近なお母さん・お父さんのお口の環境を整え、菌の数を減らしておくことが大切です。
日常でできることとして、なるべく親の唾液が子供の口の中に入らないようにする工夫が必要です。
例えば食べ物の口移しや、箸を親子で共有することは控えることをおすすめします。
むし歯の原因菌であるミュータンス菌は砂糖を頻繁に摂取すると、歯の表面へくっつきやすくなります。
仕上げ磨きがきちんと行われないと、この歯の表面にくっついたミュータンス菌がそのまま定着し、最悪の場合、治療が必要なむし歯にまで発展してしまいます。
親子で砂糖をとる量をコントロールして、毎日の仕上げ磨きをきちんと行っていれば、むし歯は防げるということになります。
またお子様の状態やご両親の事情などで、仕上げ磨きを十分に行うことが難しい場合もありますので、定期的な歯科医院でのクリーニングが、歯の表面に定着した菌を取り除く効果がありますので上手に利用することをおすすめします。
歯の質を強くするために取り入れたいのがフッ素です。
フッ素は歯の質を強化し、むし歯になりにくい丈夫な歯を作る手助けをしてくれます。また再石灰化を促進し、歯垢(プラーク)の中にも作用して歯を溶かす酸が作られるのを抑える働きがあります。
当院でのむし歯の検査では、歯科用拡大鏡(ルーペ)を使用した検査とレントゲン検査を行います。拡大鏡とは歯を拡大して見るための虫眼鏡のような道具です。肉眼では見えなかった歯の微細な凹凸、つめもの(補綴物)と歯ぐきの間の隙間などが確認でき削る量も最小限に抑えることができます。また、場合によってはレントゲン撮影も併用し、削るべきか経過を観察するかの判断を行います。
初期むし歯はしっかり検査を行って適切な予防プログラムで管理を行うことで、削らずに済む場合があります。
一昔前までのむし歯治療といえば歯を削っていましたが、最近では治療法が改良されて、健康な部分は削らずに残すことができるようになりました。
当院ではなるべく削らずに歯を残す治療を行います。
痛みに対する不安、治療内容に対する不安、歯を削る際の音や環境に対する不安など、様々な不安を持って来院されると思います。
治療に対する不安をなくすために、痛みに配慮した治療を心がけております。